米ロサンゼルスで25日(日本時間26日)に急死した世界的人気歌手、マイケル・ジャクソンさん(享年50)の死因について、AP通信は26日(同27日)、心臓発作とする関係者の話を伝えた。遺体は26日に解剖され、処方薬の使用が確認されたものの、薬物の種類は未発表で、最終的な死因特定に4~6週間かかる見通しを示した。

 関係者によると、マイケルさんは、おそらく心臓発作に苦しんだのではという。“復活”を懸けたロンドン公演を7月に控え、個人トレーナーと心臓病専門の専属医(51)の下でリハーサルや体力維持トレーニングに励んでいた。猛練習で、心臓に負担がかかりすぎた可能性もある。

 遺体は、26日に米ロサンゼルス郡検視局によって解剖された。会見でマイケルさんが処方薬を使用していたことを確認したが、薬物の種類は明らかにしなかった。体に外傷などはなかったと発表、毒物検査などによる最終的な死因特定には4~6週間かかるとの見通しを示した。

 マイケルさんの元代理人は、彼がかつて舞台から落ちて足を骨折したことなどから、鎮痛剤を過剰摂取していたと指摘。またCNNによると、急死の前夜、気分が悪いと訴えたという。

 ロサンゼルス市警幹部は、救急隊の到着前に自宅で蘇生(そせい)措置を施した専属医の男性に「事情を聴くつもりだ」と述べた。既に専属医の車を押収、車内に薬物などがないか調べている。

 米メディアによると、専属医はネバダ州に診療所を持つ。約3年前からマイケルさんの担当医を務め、急死した時点ではマイケルさんの自宅に住み、体調を日常的に管理していたとみられる。ロンドン公演にも同行する予定だった。

 一方で、マイケルさんは生前、自身の“終焉”の不安を漏らしていた。元妻で故エルビス・プレスリーの一人娘、リサ・マリー・プレスリーさん(41)は26日、夫婦だった約14年前、彼が打ち明けた不安を会員制交流サイトで紹介しながら悲しみをつづった。

 リサさんによると、マイケルさんは夫婦の会話の中で、心臓発作で1977年に42歳で急死したプレスリーに触れ「彼のような結末を迎えるのだろうか」と口にしたという。プレスリーは、死亡時の体重が約160キロと超肥満で、薬物の大量摂取で心臓発作を起こして死亡したとされる。

 リサさんはマイケルさんの急死により、プレスリーが死去した時と同じ光景を再び目の当たりにし、マイケルさんを救えなかったことに絶望的な気持ちになったとしている。

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