渡辺謙、涙の戴冠「一番ほしかった」
 主演男優賞を受賞し感無量の渡辺謙(撮影・持木克友)

 「第33回日本アカデミー賞・授賞式」(5日、グランドプリンスホテル新高輪)
 作品賞は「沈まぬ太陽」(若松節朗監督)が受賞。主演の渡辺謙(50)は3年ぶり2度目の最優秀主演男優賞も獲得した。
 渡辺は作品賞のスピーチで「これが一番ほしかった。みんなで壇上に上がれるなんて…生みの苦しみをこんなに感じた作品はなかった」と涙。同作は日本航空をあからさまにモデルにしていることから、映画化には協賛が得られにくいなど、さまざまな困難があっただけに戴冠には感慨ひとしおだった。
 感動劇に水を差したのが鳩山由紀夫首相(63)。現役総理として初めて、授賞式に出席したが「(『沈まぬ太陽』は)まだ見てなくて、すいません。JALは沈んじゃったような気がしますが、またよみがえってほしい」と、経営破たんし再建中の同社に“珍エール”。会場の失笑を買っていた。

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