がん性リンパ管症のため5月2日に亡くなったロック歌手・忌野清志郎さん(享年58)の遺作「Oh! RADIO」が29日付オリコンシングルランキングで初登場5位となり、ソロ名義では清志郎さん初のTOP10入りを果たしたことが22日、分かった。これまでソロ名義での最高位は12位。死後に発売されたロック界のカリスマの“天国からのメッセージ”が、ソロ名義作品13作中で最高の記録を生み出した。
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約4万3000人が長蛇の列を作った、東京・青山葬儀所での涙の“ロック葬”から1カ月半-。清志郎さんの遺作が発売から1週間で2万枚を売り上げ、ソロ名義での最高位となる初登場5位にランクインした。
清志郎さんはこれまで、坂本龍一(57)と共作した「い・け・な・いルージュマジック」での1位をはじめ、RCサクセション、THE TIMERSの曲で4度のTOP10入りがあるが、ソロ名義となると「パパの歌」(91年発売)による12位が最高位だった。
また、グループを含めてもTOP10入りはボーカルを務めたTHE TIMERSの「デイ・ドリーム・ビリーバー」(初登場10位、最高位2位)以来、19年8カ月ぶりとなる。
同曲は、在阪ラジオ局の春季キャンペーン用に作詞・作曲した、HYら7組によるユニット「RADIO SOUL 20」への提供楽曲だった。だが、死後に清志郎さんがギター、ドラム、ハープなどを1人で演奏・収録したデモテープが発見され、葬儀告別式で“葬送曲”として使用。ファンから問い合わせが殺到したことで、急きょ発売予定のなかった“忌野バージョン”をCD化して17日に発売された。
♪Oh! RADIO 聴かせておくれ この世界に 愛と平和の歌を-。忌野さんが訴え続けたラブ&ピースの思いは、死後もなおファンの中で響き続けている。
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