27日に仙台市内の高層マンションから飛び降り自殺した日本テレビアナウンサー、山本真純さん(享年34)が、出産後に母親を襲う「産後うつ」を患っていたことが28日、分かった。実兄の山本慎輔さんが同日放送のフジテレビ系「とくダネ!」の取材に応じ、5月19日に山本アナがうつ病の診断を受けていたことを明かした。今年2月に第1子を出産、その2カ月後から異変がみられるようになったという。

 元気で明るい性格で知られた山本アナだったが、「産後うつ」という病魔に苦しんでいた。

 慎輔さんは自殺理由について「うつ病を患っていました」と告白。「心臓に毛が生えていると思うくらい明るく、信念があった」という自慢の妹が、出産2カ月後の4月「すべてにおいて自信がない」と不安を口にするようになったという。

 そこで5月19日に病院を訪れ、うつと診断された。当時を「妹は自分で育児ができていたにもかかわらず、『やれない』という絶望感が襲っていました。それが、うつの症状だと本人は理解していた」と振り返った。

 今年初めから産休を取得していた山本アナは2月に出産して以来、海外でマリンスポーツのインストラクターを務める夫と離れ、都内に住む両親の下で育児に専念。現場マンションには、中層階に住む祖父に子供の顔を見せるため訪れていた。

 発見された携帯電話には、あて先のない未送信メールで「私を愛してくれたすべての皆さま、ありがとう」という内容のメッセージが残されていた。うつの原因について慎輔さんは「断定できないが、私が見ていたところでは、子供のこと、夫のこと、将来のこと、それが引っかかったんだと思う」と声を震わせた。

 番組では、同じ1999年に入社したフジの長谷川豊アナ(34)が「(キー局アナで作る)同期会の中でも中心的な存在で、幹事役を買って出たりして、うつ病になりやすい人には見えませんでした」とコメント。一部の同期には、産後うつを打ち明けていたという。

 元日テレアナで現在フリーの松本志のぶ(41)は28日夜、ブログに「いまだに気持ちの整理がついていません…」と悲痛な胸の内を綴った。09年3月に退社した際は「『何があっても応援しますよ!』と最初に声をかけてくれた」といい、「その茶目っ気たっぷりな笑顔を、忘れることはできません」と故人を偲んだ。

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